お月見・観月
月をめでるという事は、
縄文時代からあったとも言
われますが、いわゆる月見
は、9世紀頃に中国から
伝来したようです。
竹取物語に、月を眺めるかぐや姫を媼(おうな)が注意するところが
あり、月見を忌む思想も同時にあったと推察されたりもします。
それだからかどうかはわかりませんが、平安貴族などは観月の宴や
舟遊びでは、月を直接見ずに杯や池に映して楽しみました。
桂離宮は、月の鑑賞を踏まえて設計されたとも言われています。
月見とともに、その年の収穫物を月に供える風習が各地に残って
います。この時期収穫されたばかりの里芋を供えるため、十五夜の月
を「芋名月」と呼ぶところもあります。いわゆる団子をお供えしたり
と、収穫祭的意味合いもあります。
中国では、現在も「中秋節」は祝日で盛大に祝うそうで、月餅を食べ
ながら月を観る習慣がありました。
韓国では、「秋夕(チュソク)」と呼ばれる大イベントのようです。
日本だけでなく、東アジアのほかの国でも習慣としてあるのですね。
北半球では、太陽と月の角度により、月の(地球から見た)位置が
最も観月に適しており、それが旧暦8月にあたるのです。
見える確率は?
江戸時代の書物に「中秋の名月、十年に九年は見えず」の記述があり
昔から、晴天率はよくないようです。
中秋の名月は、必ず仏滅?!
六曜は、旧暦の月と日で決まります。
旧暦の(月+日)÷6=?と余りN
(8+15)÷6=3と余り5
Nの値 0 1 2 3 4 5
六曜 大安 赤口 先勝 友引 先負 仏滅
・・・という訳で、中秋の名月は、必ず仏滅になります。
俗に「仏滅名月」とよばれる所以です。
「いつも仏滅か・・・。」と思うわけですが、現在は太陽暦ですから
この数式が見えず、なにか意味ありげですが、旧暦では、このように
規則正しく?順繰りに回ってくるので、あまり悩む?事はないのかも
しれません。
今年は、いい月を眺めることができるでしょうか?
晴天を期待したいですね。(*^^*)