先日、NHKのドキュメンタリー番組で、京都の代々続く老舗「置屋」の様子を放送していました。
普段まるで縁がなく、大変興味深く見ましたが、「?舞妓さんって、芸者さんと違うんだっけ?」と思い、調べてみました。
芸妓、舞妓、芸者、半玉
関西では、「芸妓」の見習いが「舞妓」で、
関東では、「芸者」の見習いが「半玉(はんぎょく)」
と呼ぶらしい。
「芸妓」「芸者」どちらも、歌、舞踊で宴席のお客を
もてなし、楽しませる女性。
舞妓は、中卒~20歳前頃までの「仕込み」と呼ばれる
見習い修行中の身で、賃金発生はしない。舞妓としての
約5年間の修行後、置屋の女将や組合から実力を認められると
「襟替え」して一人前の芸妓となる。
舞妓は、養成所であり事務所でもある「置屋」に住み込んで
生活しながら、歌や踊り、三味線、華道、接客、礼儀作法、
しきたりを徹底的に仕込まれる。
こうした「置屋」システムは、現代では京都の「五花街」
(先斗町、宮川町、祇園、祇園東、上七軒)のみに残る。
芸妓になると、「置屋」を出て、自分の家で、個人の責任で
仕事をすることとなる。
「舞妓」「芸妓」見分け方
舞妓は、自分の髪を結い上げていて、華やかなかんざしを
いくつもつけている。色柄鮮やかな振袖を着用していて
「だらり帯」とよばれる5~6mにもなる長い帯を垂れ下がった
ように結んで、「おぼこ」とよばれる高さ10cmほどの丸みを
おびた下駄を履いている。
芸妓は、かつらがほとんどで、ほとんど飾りをつけない。
黒や色無地のシックな色合いの着物に帯、草履を着用している。
「置屋」「お茶屋さん」「料理屋」「料亭」の違い
置屋は、芸妓・舞妓の手配をするが、お茶屋さんも
芸妓・舞妓の手配ができる。
では「お茶屋さん」って?
「お茶屋さん」とは、京都などの花街で、芸妓や舞妓を呼んで
遊ぶ場所。料亭と違って、お酒・おつまみはあるものの、
直接料理の提供はしないから、別に仕出し(出前)を
「料理屋」から運んでもらう。
「料理屋」は、料亭とは別で、「仕出し用の料理」だけを
作るお店である。
「料亭」は、料理を作って、酒も出すが、
直接は、芸妓・舞妓を呼ぶことはできない。
なぜかしら分業になってるんですね~。
冒頭に書いた、「置屋」ドキュメンタリー番組で
「結婚は認めない」「長女が生まれたら家をつがせる」・・・
などなど、厳しい「掟」について語られていて、伝統の継承って
本当に大変なことだなぁと思いました。
ずっと頑張り続けてきた女将に、そして、外の世界も見て
現代アートの展示も手掛ける若女将に、エールを送りたいです。
しかしながら、「一見さんお断り」の世界ですから
本当のところは、ベールにつつまれていて、
私には知る由もありませんネ。(^^;