「ご近所のアヤメがきれいだなぁ。」と、
写真を撮らせて頂きました。
ところが、「あれ?アヤメは5月に花が咲
くんじゃなかったっけ??」
「アヤメは[菖蒲]と書き、ショウブは
[菖蒲湯]にするけど、なんか違う?」
「いずれアヤメか、カキツバタ?」
・・・とアヤメ、カキツバタ、ショウブ、ハナショウブ
入り乱れて、頭の中が混乱しているという事で、
ちょっと調べてみました。
アヤメ、カキツバタ、ハナショウブ、
いずれもアヤメ科アヤメ属(アイリス属←ギリシャ語で虹を表す
「イリス」に由来)、宿根(しゅっこん)草(多年草)(=開花、結
実した後も、根株が枯れないで残り、増えたり、育ったりして何年間
も生き続ける草花類)です。
菖蒲湯に使われるショウブだけがショウブ科
(古くはサトイモ科)で、別の植物でした。
菖蒲湯に使われるショウブも「菖蒲」と書くため、アヤメ属と混同し
てややこしくなります。ショウブは、見た目は、蒲(がま)みたい
で、いわゆるアヤメ的な花は咲きません。
昔は、薬草であるショウブを「あやめ」と呼んでいたというから、
またややこしい。葉はつやがあり、根とともに独特の香りがあり、
腰痛、神経痛にいいそうです。
別植物の「ショウブ」については、この辺にして・・・
冒頭の写真はなんだったのか?・・・結論から言うと、
「ハナショウブ」でした!
ひとつの決め手は、まず、花期です。
花の少ない今、6月中旬梅雨時、大輪の花を
咲かせているということ。
アヤメは5月上旬、カキツバタは5月中旬頃が花期です。
以下、いろいろ違いがあることがわかりました。
背丈が、アヤメは40~50cm、カキツバタは60~70cm、ハナショウ
ブは60~80cm。
アヤメは乾燥地、カキツバタは水湿地に生息、ハナショウブは
水辺の花と思われがちだが、湿地でなくてもよく育つ。が、
日光によく当たる必要がある。
花は、アヤメが紫か白、垂れ弁の基部が白く、紫の筋が綾目に入る。
それでアヤメと言われる説があり。カキツバタは紫か藤色、花弁の
付け根に細長い白い目のような模様がある。ハナショウブは白か紫、
花弁の根元に細長い黄色い目のような模様がある。
葉は、アヤメは細く葉脈が目立たない。カキツバタは、明るい緑、
幅ひろで中肋が隆起せず、葉脈が目立たない。
ハナショウブは、くっきり葉脈が見える。
その他、アヤメ類は、花びら(垂れ弁)にヒゲのある「ヒゲアイリ
ス」、トサカのある「トサカアイリス」、花弁にヒゲのない
「ヒゲなしアイリス」の3種類に分かれる。
アヤメ、カキツバタ、ハナショウブは、「ヒゲなしアイリス」です。
・・・次回へつづく・・・